汚れは時間が経過しないうちに対処しましょう。時間がたてば素材への結びつきもつよくなるので、それだけ強い洗剤が必要になります。そうなると当然素材自体への影響(傷みや脱色など)も大きくなります。
汚れが液状ならティッシュやタオルで抑えるようにふき取ります。どろっとしたものならティッシュで摘み取るようにして取りのぞきます。こすったりはじめから水を加えたりして汚れの範囲がいたずらに広がらないように注意してください。
汚れは大きく油性と水性の2つに分けることが出来ます。掃除のポイントは相性のいい溶剤を選ぶことです。水性の汚れなら水もしくは中性洗剤を、油性の汚れなら油性の溶剤を用いて掃除に当たることです。油性の汚れを水で洗おうとしても水と油は溶け合わないのでなかなか汚れが落ちません。
両方の汚れがついたときにはまず油性対策からはじめてください。水性からはじめると油と水で汚れが固まって油性の汚れが落としにくくなってしまいます。
ティッシュペーパーか乾いた布で水分をよくふき取る。次にぬらしてよく絞った布を上から押すように当て、汚れを移し取っていく。雑巾をずらしてきれいな面に変えながら、これを何度か繰り返す。
この他汚れ全体に軽く水きりで水を含ませ、上から4枚折りにした雑巾をあて、その上から掃除機で吸い取るといった方法もあります。
水性汚れでは水洗いが基本ですが汚れがしつこいときには薄めた中性洗剤を使います。中性洗剤を布にしみ込ませて上から軽く叩いて、汚れが浮き出るようにします。
中性洗剤を使う場合は最後の仕上げに水を含ませたティッシュかタオルで洗剤をよくふき取ります。洗剤が残っているとそれが変色の原因にもなるので残さないようしっかりとふき取る事が大切です。
コーヒー、ジュース、しょうゆ、牛乳、お酒、紅茶、ソース、ケチャップなど
歯ブラシに油性の溶剤をしみ込ませます。歯ブラシがない時は乾いた布でもかまいません。歯ブラシで汚れの外側からうちに向かって汚れを浮き出すようにして叩いていきます。汚れよりも少し広い範囲で叩いて境界をぼかします。
乾いた布を上から押すように当てて、汚れを移し取っていきます。汚れがきれいになるまでこれを最初から何度か繰り返します。
仕上げに水を含んだティッシュかタオルで拭き取ります。溶剤が残っているとそれが変色の原因にもなるので残さないようしっかりとふき取る事が大事です。
シンナー、除光液、ベンジン(薬局などで売っている)などの有機溶剤、アルコール、弱アルカリ洗剤とクリームクレンザーを混ぜたもの(素材や塗料の落ちが心配な場合)など。
シンナーや除光液のように素材を傷めてしまう危険性のあるものは、目立たない部分に少量つけて確かめて見ます。もし傷みや脱色が出るようなら使用をやめ、中性洗剤やクリームクレンザー、もしくはそれを水で薄めたものなどに切り替えてください。試すこと自体、ためらわれる場合は有機溶剤の使用は避け、中性洗剤などを使用しましょう。
シンナーなどで手あれが心配な方は、ゴム手袋をつけてから作業して下さい。
作業をするときは窓を開けて換気に気をつけてください。
バター、マヨネーズ、ドレッシング、食用油、マジック、口紅など
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